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TA的な観点からコンサートの組み立てを考える

一昨日、図書館の一角でミニコンサートを実施しました。

 

今回で5回目になる(と思う)のですが、第1回はソロで、第2回 ~ 第4回は共演者ありでソロ + 二重奏で実施してきました。

 

5回目となった今回はいつも共演してくださっている方の都合がつかず、久しぶりに一人での実施となりました。

 

 

コンサートにあたって、1曲はメインとなる曲を置きたいなと考えていたのですが、最近の自分の課題として基礎の基礎となる技術をしっかり見直したいというものがあり、冒険的な選曲は避けることにしました。

そのかわり、コンサート全体として何らかのストーリーはもたせたいなと思いました。

 

 

この記事のタイトルに書いた「TA」とは、ティーチングアシスタントのことではなく、ティーチングアーティスのことです。

これは、まだまだ一般的に知られているものではなく曖昧な概念なのですが、地域と音楽の懸け橋となるような活動をする音楽家のことを指しています。

ただ演奏するだけでなく、音楽に興味を持っていない方に音楽に興味をもっていただいたり、普段音楽に接する機会のない方に、触れる機会を提供したりする存在です。

 

 

今回のコンサートは、市民講座という形で実施されるものであること、また、大学院在学中にTA講座を受講し、それを自分の活動に積極的に反映させたいことを踏まえました。

 

 

TAの活動においては、お客さんの意識を音楽に向けるためのエントリーポイントと呼ばれる時間が重要視されます。それは、体を動かすアクティビティーであることもあれば、曲の説明をするMCであったりします。

 

 

今回のプログラムでは、

 

19世紀の作曲家の作品

現代の作曲家の作品

 

という順番で演奏し、時代による違いというものを何となく感じていただけたらなと思いました。

 

それぞれ一人の作曲家の2つの作品を取り上げたのですが、そのうち1曲は同じタイトルのものにして、違いを考える手助けとしました(意図通り感じていただけたかは分かりません)。

 

 

それから、映画で使われている音楽を数曲取り上げました。この際、映画のあらすじを話してから聞いていただく方法もありますが、今回はあえて映画の説明はしませんでした。

映画音楽といえども、その映画のために作曲された曲とは限らず、先入観を持たずに聴いてみていただきたいと思ったからです。

 

曲のタイトルが必ずしも作曲者が付けたものではないというのは有名な話で、代表例としてショパンの「別れの曲」というタイトルはショパン本人が付けたものではないというのが挙げられます。

「別れの曲」だと思って聴くとそのように聞こえてしまいますが、タイトルを与えられていなければ、聴く人が自由に曲の意味を想像することができます。

 

曲の背景やタイトルが必ずしも絶対的なものではなく、曲の意味は聴く人が自由に感じ取ってよいのだという、そんなメッセージをこめたプログラムでした。

 

 

聴いていただいた方にどれくらいそのメッセージが伝わったのかは分かりませんが、単に演奏をするだけではない演奏会というものを、今後も追求していきたいと思っています。

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